2017.07.02

皆さんはベースを弾き終わった後、毎回弦は緩めていますか?

ネックの反りや負担などを考えるとやはり、毎回弦は緩めた方が良いような気がしますよね。

ベースなどの弦楽器をチューニングしてあるということは、ペグとブリッジの2点で弦を引っ張り合っている状態です。

この2点の間には張力という力が働いており、弦の太さなどにもよりますが、ベースの場合はレギュラー・チューニングでは約70~80kgの力で引っ張り合っている状態だと言われています。

ベースはネックが長いですし、そんな70~80kgの力が加わった状態が何日も続けば、物理的に考えて順反りが起きて当然と考えてしまうでしょう。

しかし、毎回ベースを弾いた後に弦を緩めるのが絶対的な正解かと言われればそうとも限りません。緩めない派の人も実は結構多くいらっしゃいます。

どちらが正解というものではありませんが、今回は緩める、緩めないで迷っている人の参考になればと注意点や僕個人の意見も交えてお話していきたいと思います。




緩める際の注意点

実際、チューニングしたままの状態で放置してしまうとネックへの負担はかかり続け、順反りを起こす原因のひとつとなる可能性があります。

ネックが反る原因としては湿度などの問題もありますので、毎回弦を緩めていたからといって必ずしもネックが反らないというわけではありません。

しかし、原因となる可能性のある要素のひとつを排除するといった意味で、毎回弦を緩めている人が多いのではないでしょうか。

ただ、緩めるといっても弦がだるんだるんになるぐらいまで完全に緩めてしまうのも良くないと言われています。

ネックに何も力が加わっていない状態からチューニングを行い、強い張力を加えることもネックにかなりの負担をかけてしまいます。

また、緩めるにしても各弦をバランス良く緩めないと「ねじれ」を起こす原因にもなってしまいます。

各弦のペグを1、2周緩めるぐらいが無難とされています。

普段から弾き終わったらその都度緩めている人はそのあたりにしっかりと気を使っている人も多いと思いますが、毎回弦を完全に緩めてしまっている人は注意が必要かもしれません。

意外と多い緩めない派

そもそもベースなどの弦楽器は弦を張って、強い張力が加わることを想定して作られているので、チューニングした状態でバランスが取れるように設計してあるため、太めの弦を張った時以外はテンションをかけておくべき。

弦を緩めるとネックが逆反りしてしまう可能性が出てくる。

緩めない派の人の意見としてはこのような意見が多いかと思われます。

ネックの材や調整の仕方、個体差などにもよりますが、いくら気を使って毎回弦を緩めていたとしてもネックが反る時は反るし、反らない時は反らないという意見もあります。

先にも述べたように、チューニングしたり緩めたりを繰り返すこと自体がネックに負担をかけてしまうのも事実です。

あとは毎回その都度緩めるのが面倒だという人が地味に結構多いのではないでしょうか。

個人的な意見

僕自身は基本的には緩めない派です。ただ、これに関しては普段いつも弾いているメインのベースに限ってのお話ですが。もちろん、弾く前にしっかりとチューニングの微調整は行っています。

しばらく弾く予定のないベースは全弦1音下げチューニングぐらいの状態でスタンドに立てかけて保管しています。本当はハードケースの中に防湿剤と一緒に入れて保管するのが、良いのかもしれませんが、またに弾きたくなることもあるので。

正直、なんとなくこのようにしているだけですが、10年以上使用しているベースたちはどれも今のところネックに関する大きなトラブルに見舞われたことはありません。

とりあえず、初心者の人でベースをまだ1本しか持っていなくて毎回弦を緩めるのが面倒だという人は、そのままスタンドに立てかけて保管しておいて良いのではないでしょうか。

おわりに

弾き終わった後に弦を緩める、緩めないに関しては、それぞれのベースの状態を見て判断してもらうのが一番なのですが、特にネックのトラブルがない場合は無理に変える必要はないかと思います。

ただ、毎回弦を緩めているという人で、なんとなくテキトーに緩めていたという人は緩め方を見直す必要があります。

また、ネックのトラブルで困っているという人は、弦を緩める、緩めないを変えただけで必ずしも解決するとは限りませんが、調整し直してから、変えてみてもいいかもしれません。