2017-01-02

皆様、明けましておめでとうございます!2017年も何卒よろしくお願い致します。

ここ最近はジャコ・パストリアス関連の記事が続いたんで、ちょっと気分を変えて新年一発目は以前から気になっていたBassicsのベースプリアンプ「BPA-1」についてです。

海外では既に話題になっており、日本でも昨年2016年の11月から取り扱いがスタートしております。正直、聞き慣れないBassicsというメーカーですが、その辺りについても調べてみたのでお話していきたいと思います。




伝説のエンジニアによって立ち上げられたメーカー

まずBassicsというメーカーなんですが、2016年1月20日に設立された、まだできて間もないイギリスの楽器メーカーです。今のところ今回の「BPA-1」以外の商品はまだ存在していないようで、ネット上で探してみても見当たりませんでした。

立ち上げたのがマルコム・トフトという人物で、この方は元々レコーディングエンジニアもされていたとのこと。過去にビートルズの「HEY JUDE」のレコーディングをはじめ、デヴィット・ボウイや T-REXといった大物アーティストを手掛けた伝説のレコーディングエンジニアとして有名なお方だそうです。

レコーディングエンジニアとして以外にも数々のコンソールやマイクプリ等の高品位なレコーディング機器の開発から、放送スタジオや音楽関連の教育施設への協力等、様々な活動も行っておられるとのこと。

そんなすごい人が手掛けたというだけで、なんだか非常にワクワクしてしまいます!

The Bassics Pre- Amplifier for Bass Guitars - BassicsThe Bassics Pre- Amplifier for Bass Guitars – Bassics 

イコライザー

まずこの「BPA-1」の特筆すべき点としてはイコライザーがLow、Mid、Highでそれぞれ独立したパラメトリックイコライザーとなっており、フットスイッチで瞬時にON/OFFの切り替えができる点かと思います。曲や奏法によって音色を切り替えるのに非常に重宝するのではないでしょうか。

イコライザーの対応周波数はLowが45~250Hz 、Midが150~800Hz 、Highが500~3KHzとなっており、それぞれ任意の周波数をブースト/カットすることができます。また「EQ Bypass」スイッチですべてのイコライザーのON/OFFも切り替え可能となっております。

各独立したイコライザーのノブはONの時にLEDが点灯するので、見た目的にも非常に分かりやすい仕様となっているんじゃないかと思います。

個人的にはMidはLow-MidとHigh-Midで周波数を分けてくれていたら更に嬉しいかなぁーと思いました。

デュアルインプット

特にアマチュアの方だとあんまりいないとは思いますが、ライブで2本のベースを使い分ける人にとってはこの「デュアルインプット」は非常にありがたいんじゃないでしょうか。

Input 1は入力インピーダンスをNORMAL(500KΩ)とHIGH(2MΩ)に切り替えが可能となっています。アップライトベース等のピエゾピックアップが搭載されたベースを使用する際はHIGHに設定することでピエゾピックアップが持つ本来の特性を損なうことなく使用可能とのこと。

また、2本のベースをライブで使用する際、音量の差が気になる場合もあるかと思いますが、Input2には独立したレベルのツマミが備わっているので、ベースを持ち替えた際にいちいち音量を調整し直さなくても、スイッチひとつでことが済むのは非常に便利かと思います。

スタジオクオリティーのコンプレッサー

コンプレッサーも搭載されているんですが、アタック、リリースタイム等は固定でベースの特性に合わせた適切な値に設定されているとのこと。

コントロールできるのはどの程度コンプレッサーをかけるのかと「PRE EQ」のスイッチでイコライザーで調整した音の前にかけるのか、後にかけるかを選択することができます。

また、コンプレッションにより生じるレベルの減少を自動で補正する機能も搭載されているとのこと。

プリアンプとコンプレッサーがひとつになっているというのは非常にありがたいんですが、もうちょっとそれぞれの好みで設定ができる仕様にして欲しかったかなぁーとは思いますが、逆にコンプレッサーの設定とかイマイチよく分からんけど、コンプでつぶした音は好きという人には手軽で使いやすいんじゃないでしょうか。

その他

Send/Returnの端子もあり、エフェクターをイコライザーより前に配置することが可能となっております。SEND端子はチューナーアウトとしても使用可能となっています。ミュートスイッチもあるのでチューナーを繋ぐのがベターかと思います。

ダイレクトアウトに関しては1/4フォーンジャックとXLR端子が装備されており、それぞれPRE/POSTも選択可能となっております。

あと電源なんですが、ACコンセントに直接差すタイプのケーブルが付属してくるようです。よくあるDCプラグのパワーサプライが使えないっていうのが結構ネックのような気がします。ケーブルがどのくらいの長さかにもよりますが、ライブハウスとかだったら延長ケーブルが必要になるケースも増えるのではないでしょうか。

関連動画

まとめ

気になるお値段ですがメーカー希望小売価格が税抜き62,000円となっております。プリアンプ+コンポレッサーって考えても正直高い気がします。

「ライブミュージシャン向け」と謳っていますが「ライブで2本のベースを使い分ける人向け」って言った方が適切なんじゃないかと感じました。特にアップライトも使うという人は検討してみてはいかがでしょうか??

個人的に見た目は結構好きだったりします。