2015.11.25

基本的にはベースの弦は4本ですが、最近の音楽シーンでは重低音を重視したジャンルも増えてきたせいもあり、5弦や6弦ベースなどのいわゆる多弦ベースを使う人も珍しくなくなってきました。

特に5弦ベースは使っている方は結構いらっしゃるのではないでしょうか。

中には7弦ベースや8弦ベースの愛用者もおられたり、更には24弦ベースなんてものを操れる人がいるそうで、世の中上には上がいるもんですね…(笑)

今回はそんな多弦ベース、主に5弦、6弦ベースについて解説していきたいと思います。




チューニング

4弦ベースのレギュラーチューニングは低い方からE-A-D-Gですが、5弦ベースのチューニングは一番低い4弦のEより更に5度低いLow-Bを足したB-E-A-D-Gが一般的と言われています。

たまに1弦のGの4度上のHigh-Cを足したチューニングにしてる方もおられます。その場合はE-A-D-G-Cとなります。

6弦ベースは4弦ベースに低いLow-Bと高いHigh-Cを足したB-E-A-D-G-Cが一般的と言われています。L’Arc~en~Cielのtetsuya氏が「NEO UNIVERSE」という曲で6弦ベースを使用されていますが、チューニングは4弦ベースにHigh-BとHigh-Eを足したE-A-D-G-B-Eのギターの1オクターブ下のチューニングで使用されていました。

ちなみに7弦ベースだとB-E-A-D-G-C-Fが多いそうで、Low-Bより更に低いF#を足したF#-B-E-A-D-G-Cの方もおられるそうです。
他にはB-E-A-D-G-B-EとLow-B以上はギターの1オクターブ下のチューニングにしてる方もいるみたいです。

多弦ベースとなるとチューニングのバリエーションも増えてくるので、人それぞれの個性が出てきますね。

メリット

単純に弦が増えたことにより音域が広がります。4弦ベースでは出せなかったかった低い音や高い音が出せるようになります。多弦ベースを使われているほとんどの方が、音域を広げる目的で使用されていると思います。特にLow-Bの音を求めて5弦ベースを購入される方が多いのではないでしょうか。

また、弦が増えたことにより、同じポジションでカバーできる音域も増えるので、運指が楽になります。4弦ベースの時にはポジション移動をしないと弾けなかったフレーズも、そのままのポジションで弾けてしまったりします。

さらに、弦の太さによって音色が変わるので、より表現の幅が広がります。同じ音程の音でも太い弦で弾いた方が、より太く低音が豊かな音色になります。また、高音に関しても細い弦で弾いた方が軽やかな音色になるため、コード弾きやソロを弾く際に有効です。

デメリット

主なデメリットとしては、これも単純に弦が増えたことにより、ネックが太くなり、ボディも大きくなります。その分もちろん重量も増します。特にネックが太くなることで、4弦ベースに慣れている人はかなり弾きにくく感じるでしょう。

また、多弦ベースは必然的にネックが太くなってしまうので、少しでもネックを細くするために弦と弦との間、弦間が狭く設定されているものもあるので、これも慣れないうちは弾きにくく感じるでしょう。

さらに、弦が増えた分、弾かない弦が鳴らないように4弦ベースの以上にミュートに気を使わなくてはなりません。特にスラップをする際は、弾いていない弦が鳴りやすいため、よりしっかりとミュートを行わなくてはいけません。

そして弦の値段も高くなります。本数が増えるので当然と言えば当然なのですが。

まとめ

ベースは特に必要でなければ4弦でも十分事足りるのですが、弦が増えることでのメリットはかなりあるというのも事実です。もちろん、その分デメリット多いと言えるでしょう。

個人的な意見ですが、私は4弦ベースと5弦ベースは別の楽器だと思っています。それぐらい違います。6弦ベース以降は弾いたことがないので、なんとも言えませんが…。

弦が増えることによって、確実にベースの世界観も変わります。まだ4弦ベースしか弾いたことのない方は機会があれば是非、多弦の世界に触れてみて下さい。