前回・前々回と、ベースの指板を利用して、譜面に記載されている#や♭の数でキー(調)を判断する方法を説明させてもらいました。
今回はその#や♭が付く順番の規則性についてです。譜面を読むのが苦手という方は、どの音に#が付くのかをいちいち下からド・レ・ミ・ファ…と数えている人も中にはいるのではないでしょうか?
そんなことをしていてはかなり時間がもったいないです。時間の無駄を少しでも省くために、ベースを使ってすぐに#や♭の付く順番を覚えられる方法をお教えしたいと思います!
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#はファから、♭はシから始まる
先に答えをお教えしておきます。#の付く順番はファ・ド・ソ・レ・ラ・ミ・シです。♭の場合は反対からシ・ミ・ラ・レ・ソ・ド・ファになります。
#の場合はファから5度ずつ上がっていき、♭の場合はシから4度ずつ上がっていきます。
これをただ暗記するというのもいいのですが、ベースの指板を使えば、より早く覚えることができるかと思います。
指板上での#が増える順番の動き
#の場合は「F(ファ)」から始まって、3弦の2フレット高い音→4弦の同じフレットの音、というこの動きのくり返しだけで覚えられてしまいます。
指板上での♭が増える順番の動き
♭の場合は逆で「B(シ)」から始まって、3弦の同じフレットの音→4弦の2フレット低い音、という#の時とは反対の動きのくり返しになります。
5度圏
5度圏、別名サークル・オブ・フィフス(Circle Of Fifths)というものが存在しますが、これは時計まわりは5度進行、反時計まわりは4度進行を表しています。先ほどの2つのベースの指板上での動きは、この5度圏に基づいた動きということになります。
五度圏の見方として、#は時計まわり、♭は反時計まわりということを覚えておきましょう。
アルファベットがただ円上に並んでいるだけでは分かりにくいですが、ベースの指板上で見ると分かりやすいのではないでしょうか。
スケールのことを知ればより理解が深まる
Cメジャースケール
まずは譜面の最初に何も記載のないキーがCメジャーの場合です。
Cメジャーのスケール(音階)はC・D・E・F・G・A・B・(C)です。この音の並びというのは全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音というものになっています。EとF、BとCが半音間隔となっており、その他は全音(1音)間隔となっています。
これもベースの指板上で見てみましょう。
ベースやギターのフレットは半音刻みとなっているので、全音は2フレット間隔、半音は1フレット間隔となっています。このメジャースケールの音の並びはキーが変わっても同じです。
GメジャースケールとCメジャースケールを見比べる
#が1つの時のキー、「G」のメジャースケールとCメジャースケールを見比べてみて下さい。
GメジャースケールはG・A・B・C・D・E・F#・(G)です。Cメジャーの時の「B(シ)」のところがGメジャーでは「F(ファ)#」になっています。
キーがGメジャーの時になぜ#が1つなのか、#が付く順番はなぜ「ファ」からなのかもこれを見て頂ければ分かるかと思います。
音の並びは全音・全音・半音・全音・全音・全音・半音と同じでも、始まる音が違うのでこういった違いが出てきます。
Dメジャースケール
キーがDメジャーの場合も見ておきましょう。
メジャースケールの音の並びでも「D」から始まると「F(ファ)」と「C(ド)」に#が付きます。
キーがDメジャーの時に譜面の最初に#が2つ付いている理由や、#が付く順番もファ・ド・ソ・レ・ラ・ミ・シなので2番目までの「ファ」と「ド」に付く理由もこれで分かって頂けたのではないでしょうか。
こういったスケールのポジションを覚えておけば、キーが変わっても音の並びは同じなので、対応しやすくなります。今回は#系を例にあげましたが、譜面の最初に♭が記載されている場合でも、スケールの音の並びに変わりはありません。
まとめ
#や♭が付く順番はベースの指板上の一定の動きですぐに覚えられるかと思うので、まだ覚えていないという方はこの機会に覚えちゃって下さい!実際に弾きながら、弾いている音を声に出して弾くと、より早く覚えられるかと思います。
理論的な話が多くなってしまいましたが、ベースを使えば比較的分かりやすくなるのではないでしょうか!?音楽理論は音楽をやる上で知っておくべきことだと思うので、いろいろと勉強することをおすすめします!
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